欲張りなすき・・・
「なあ、真治は何処に住んでいるんだ?近くか?」

「はい、良かったら来ませんか?」

真治の家は駅から美月のマンションと同じ方向に歩く事10分弱のアパートの2階だ。

「驚かないでください。」

そういうと真治は部屋のカーテンを開けた。なんと真治の部屋の窓から美月の部屋が見えるのだ。

「なんだ!お前ひょっとしていつもここから・・・」

「ゴメンナサイ。」

「いいなあ、暇なときは遊びに来てもいいか?」

「はい。でも僕学校で、ここにいないときもあるので・・・あっ、合鍵あります。」

そういうと真治は翔に合鍵を渡した。

「真治、ありがと。ところで、この間の車の男はよく先生のところに来るのか?」

「いえ、初めて見ました。」

「そっか・・・あの後すぐに車で帰ったみたいだしなあ。お前どう思う?」

「いやです。あの人にはそういうのは似合わないです。」

「引き離すか?」

「引き離しましょう。」

「先生泣くかもしれないぞ、それでもいいか?」

「これは、あの人のためです。仕方ないことです。」

「まず、誰だか突き止めないと。車のナンバーから調べられるか?」

「出来ると思います。」

「じゃあ、これやるよ」

そういうと翔は車のナンバープレートの写真を真治に渡した。

「任せてください、翔さん」

「頼んだぞ」
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