欲張りなすき・・・
瑠璃香の母親は泣きながら「ありがとう。ありがとうございます。」と翔に何度もお礼を言った。

「瑠璃香、ママよ、わかる?」

「マ・・・マ・・・」

毅からの報告を受けて、瑠璃香の部屋に医者と看護士が入ってきた。

翔は、瑠璃香のそばから離れて、病室の外へ出た。


「おい、毅どうしてこんなことになったんだよ。」

「瑠璃香ずっとお前のこと忘れられなかったんだよ。俺と付き合っていても・・・」

毅は続けた。

「リスカの話は前にしたよな。あの時にお前に瑠璃香に会ってもらえばよかったんだよな。でも、俺、瑠璃香離したくなかったし・・・」

「毅おまえ。」

「・・・そしたら・・・永遠に瑠璃香を失うところだった。」

毅は、声を出して泣き崩れた。翔はただだまって見ていた。

「なあ、明日も来てくれるか?」

「ああ。」

「今更こんなこと言えないけど、瑠璃香とより戻せないか?瑠璃香にはお前がいないと駄目なんだ。」

「毅はそれでいいのか?」

「瑠璃香がいなくなるよりは、その方が・・・いい。」

「考えさせてくれ。おれ、愛莉いるし。同時に2人の女とは付き合えない。」

「そうだな。杉浦さんがいるからな。瑠璃香と同じ思いさせちゃうよな・・・」

「・・・とにかく、明日も学校が終わったら来るから。」

「悪いな。翔・・・」

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