欲張りなすき・・・
「で、中学の頃の翔は杉浦さんも知っている翔だよ。だからあいつ、友達大事にしていたんだよ。またさあ、あんな感じだろ、女の子に告られると、自分を見てくれたって嬉しくてさ、断れなくって、結局ああなるわけだ。」

「ああ。そういうことね。」

「女の子が、まああれだ、女の子特有のわがまま言いだすと、翔って必ず俺のところに来て、『毅・・・どうしよう』だぜ。笑っちゃうよな。」

愛莉は、思わず声を出して笑ってしまった。その様子を見て毅は少し安心した。

「そうすると、翔と俺と彼女の3者面談だ。たいてい俺を見て女の子逃げちゃうんだけどね。軽蔑した?」

「ううん。でもちょっと翔にガッカリ」

「だろ、結構情けない奴だぜ、あいつ。」




「・・・で、瑠璃香とのこと話していい?」

愛莉は小さくうなずいた。


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