灰色の竜胆


「もしもし、ねぇ、暴走すんなよな。
勝手によ。」


死神(仮)は手にしていたハットをくるりと回して
頭にポン、と乗せた。


「こ・こ・は、地獄なんかじゃないよ〜。
もっと言うと、地獄なんか存在しないもんね」



「…」



へぇ…そうなのか。
…え?じゃあ…


「じゃあ、ここは一体…?」



「腹の中さ」



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