灰色の竜胆



「歩いていくしかないか…」


ため息混じりに独り言をつぶやき、
俺は寝不足気味の身体に鞭打った。



行き交う人々の顔はどれも同じ。

皆、希望なんてないんだ。

デタラメばかりだな。
東京は夢の街だなんて。



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