*白い恋*(BL)


「えーと、ですからここからここは
こうなります.......」


静まりかえった教室の中、
先生が数学の式を説明している声と、
チョークが黒板を打つ音が響く。


僕は自分のノートに

僕の大好きな....



うさぎを落書きするっ!!



うさぎってほんっとーーーーーーーに、

かわいいよね!!


いやぁ、本当は「うさちゃん」
って呼びたいけどさぁー?

男の僕が言ったら絶対キモい!


だから無難にうさぎって呼ぶよ。



「では、明日までに56ページから60ページまでの問題をやってくるように。」

そう言い残して先生は教室を出て行った。


「みーくーっ!飯食うぞー!弁当持てよーっ!」


そう言いながら小柄な僕に抱きついてくるこの長身の男は
堀北陸。


身長179センチという微妙な身長。

なんだよ179って。
せめて180にしろよ!とか思う。



髪は黒で短く、
目は切れ長。
鼻は高い。

一言でいうと
「スポーツマンタイプ爽やかサッカー少年」だね。
あっ、一言じゃないか!!


僕はそんな陸をひきはがし、
ピンクのうさぎが大きくプリントされたプラスチックの弁当箱を持って屋上へ上がる陸のあとをついて歩いた。




「にしても未来はうさぎほんと好きだよなぁ~」

食堂で買った焼きそばパンをほおばりながら言う陸。
屋上のフェンスに寄りかかって一緒にご飯食べてるんだ。




「そぉだねーぇ。うさぎはかわいいかんねー。」

そういいながら僕はお弁当の中のミニトマトを口に入れる。


「未来は女のこみたいだよなー」



< 1 / 5 >

この作品をシェア

pagetop