天然姫様と秘密の王子様
「私も、好きだよ」
だから、この言葉で全部伝わってほしい
私は巧だけなんだって
でも、そんな思いはあっけなく崩れる
「ふーん、どれくらい?」
――企んだ顔をした彼が言い返してきたんだから
「えっ…んと、この家でいっぱいになるくらい!」
「それって大好きってこと?」
「そ、そう!それ!!」
「じゃ、ダメだな」
ぇえ!?
恥ずかしいけど、頑張ったのに…
シュンッてなると、巧はいきなりその場を立った