You Love...
「亜由美ちゃんカッコいい~」





そのあと登校してきた女子にほめられて





亜由美はまんざらでもないようだった。





確かにカッコいいとは思うけど





あたしは亜由美が嫌いだから





素直にそう思えなかった。












『卒業生入場!!』





拍手のなっている体育館へあたしは足を踏み入れた。





緊張して顔が強張ってるのが分かる。





周りを見渡す余裕もなくて、





ただ前の人についていくことしかできなかった。








『開式のことば』





マイクを通して聞こえてくるのは





あたしの嫌いな先生の声。





いつもは声を聞くのさえ嫌だけど





今日はなんとも思わなかった。





卒業式だからかな。


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