You Love...
次の日、あたしが萌に





「愛子引っ越すんだって。」





と言ったら、それはまたたくまにクラス中に広がった。





「よっしゃー!」





とか言ってる男子もいた。





そんなに愛子のことが嫌いなんだ、





って思いながら、何となく罪悪感。





偽りの友情でここまで来た。





今までは別になんとも思ってなかったのに





急に何かがこみ上げてきた。





けれど、それも素直に表現するほどあたしは純粋じゃなくなってしまったから





せめて出発の日に、見送りに行こうと決めた。









「優樹~」






あたしを呼んだのは、萌だった。





「ん、何?」





「卒業したら一緒に遊び行こ!」





「うん!!」





萌とは、何度も何度も遊びに行った。





小学校6年間ずっと一緒で、





ノリがよくて大好きな萌。





中学になっても、ずっと一緒って、思ってる。



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