君の隣に~ヤンキーの娘の恋物語~
「あ、え、えっ、何で」
「うっ、うっ……」
身振り手振り使ってうちをあやそうとしている岩崎くんを、端から見れば滑稽に見えるんだろうなとか、頭の隅っこで考える。
今はとにかく、嬉しいの一言。
岩崎くんから、あんな言葉が聞けるなんて、思ってもいなかったのだから。
溢れる涙を腕で拭うと、ようやくうちも話すことができた。
「好き……うちも。」
その瞬間、ふわりと温かいものに包まれた。