君の隣に~ヤンキーの娘の恋物語~
とりあえず、起きてることにしようと、布団から顔をだした。
カーテンの隙間から咲樹がひょっこり顔を覗かせた。
「由姫ー…っ!」
咲樹は岩崎くんを見るや否や、お邪魔しました~と言ってカーテンを閉めた。
「あれ、由姫は?」
「いいから帰るよ!」
「え、由姫まだ寝てたの?え?」
そんな会話をしながら二人は出て行った。
「気遣わんでいいのに」
「……そうだな。」
嵐のような二人に苦笑いした。
けど、あの二人のおかげなんだ。
感謝しないと。
“ありがとう”
そう、心で呟いた。