君の隣に~ヤンキーの娘の恋物語~
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春。
桜も満開を迎え、心地いい風が吹く。
俺は二年生になった。
とくにこれといった出来事も無く、淡々と過ぎていく毎日。
ただ、俺はバスケが好きだった。
何かを“好き”と言うのは、なんとなく照れみたいなものがあるけど、バスケだけは胸を張って“好き”と言えた。
そんな俺は、勉強もこれといって出来るわけじゃないから、部活をしに学校に来ているようなもんだった。
そしてある日、春もそろそろ終わりを告げようとしている時だった。