ずっと 一緒に [短編]
「あれは幼いころ、父親にやられたんだよ。」
「・・・・・・」
「タケルが産まれて少しして、父親は愛人をつくって、家にあまり帰らなくなったんだ。タケルはいつも母親と2人きりだった。母親もタケルをすごくかわいがっていたんだけど・・・母親も一人の女だった。タケルが5才のとき、母親は外に男をつくって出ていっちゃってね。父親と2人で暮らしてたんだけど、すぐに女が家に出入りしだしてね。父親はその女と再婚したんだ。3人の正式な生活が始まったんだけども、タケルは一向に継母になつかなくて。継母はそんなタケルに辛くあたってね。実の父親まで、タケルを痛めつけだしたんだ。私が気付いたときには、もう遅かった。タケルの身体はボロボロで・・・。心はそれ以上にズタズタに引き裂かれていたよ。私が引き取り、育てたんだけど、心の傷は癒えぬまま、中学を卒業したタケルは、家を出て行ってしまった。」
「・・・・・・」
「タケルが産まれて少しして、父親は愛人をつくって、家にあまり帰らなくなったんだ。タケルはいつも母親と2人きりだった。母親もタケルをすごくかわいがっていたんだけど・・・母親も一人の女だった。タケルが5才のとき、母親は外に男をつくって出ていっちゃってね。父親と2人で暮らしてたんだけど、すぐに女が家に出入りしだしてね。父親はその女と再婚したんだ。3人の正式な生活が始まったんだけども、タケルは一向に継母になつかなくて。継母はそんなタケルに辛くあたってね。実の父親まで、タケルを痛めつけだしたんだ。私が気付いたときには、もう遅かった。タケルの身体はボロボロで・・・。心はそれ以上にズタズタに引き裂かれていたよ。私が引き取り、育てたんだけど、心の傷は癒えぬまま、中学を卒業したタケルは、家を出て行ってしまった。」