蒼い太陽
リリの真っ青な瞳に自分が映っているのが見えた。


やがて、とても広い部屋にたどり着いた。


所々に太い立派な柱が立っている。


よく見ると、柱にはとても複雑な彫刻がなされていた。


高い天井を首が痛くなるくらい見上げると、大きな丸い窓からはどんよりと曇った空が見える。


ここは中庭と異なり、どんよりとした雲そのものを映し出しているのだろうとフィリシアは思った。


「首痛くならかいのかい?」

フィリシアを振り向いたレガートは呆れたように笑う。


「痛くなりました。」


首をさすり、フィリシアはクスッと笑った。


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