蒼い太陽
「気配は…腕のリングで封じていました。


昔、祖母が作ってくれたものです。


月の気配を闇族に感づかれることの無いようにと。」

そっと、フィリシアは回想するように話した。


「闇族に見つかると君はどうなる?族長に見つかってしまったようだか。」


「祖母が言っていました。族長と対面するとき、それが始まりだと…何が始まるのか、私にもよくわかりません。


でも何かが、始まる気がしています。」


「何か、か…。それは我らにとっても始まりだな。


今まで広がる闇をただ見ているだけしか出来なかったか、ようやく何か動きを起こせる機会となるかもしれぬ。」


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