蒼い太陽
「あなたは…この城を一人で維持していると聞きました。


こんなに大きな城を一人で維持しているというのなら、満足に魔力を使いこなせる筈がありません。


あなたからは、とてつもない魔力が感じられる。」


「使えないけれどね。」


自嘲気味にレガートは笑った。


「…私は、アヤトの誤解を解きたいと思っています。

このままなんて、絶対嫌だ。」


ぐっと、膝の上で拳を握る。


「…そうか。当時の当事者である月族と再会したことで、アヤトの中でも何かが動き始めたはずだ。


君も、辛い思いをするかも知れないよ?


それでも良いのか?」


「いいです。私はどうなっても。でも、月族がこのまま誤解されていることだけは、どうにかしなくては。」


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