蒼い太陽
その腕を勢いよく振り落とすと同時に、銀色の風をアヤトめがけて放った。


轟々とうねりを上げて風がアヤトを襲う。


アヤトは先程と同じように剣で受け止めるが、その表情は余裕のないものとなった。


そして、一陣の風がアヤトの腕をざっと斬りつける。

「…っく!」


アヤトは痛みをこらえるような声をあげた。


「月族は裏切ったりしない!!」


フィリシアの叫び声が、部屋に木霊する。


だっと、アヤトの方へ駆け出し、右手で風を起こす。

アヤトの目の前までやってくると、右腕をアヤトに振り落とす。


アヤトは剣でフィリシアの右の掌を受け止めた。


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