蒼い太陽
その衝撃で、右手からは風が散りフィリシアの右手は剥き出しとなった。


そのため、アヤトの剣が直にフィリシアの掌にグググっと食い込む。


しかしフィリシアは腕の力を緩めることなく、掌からはつうっと血が流れる。


アヤトは感情を含まない表情でこちらを見ていた。


「アヤトが言っているのは、あの時のことでしょう?

あれは……誤解なんだ…」

フィリシアよりずっと背の高い、アヤトの金色の瞳を見つめる。


フィリシアは目の奥がじんと熱くなるのを感じた。


ユウとミシャは興味深そうにこちらの様子を見つめている。


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