蒼い太陽
「そんな…あんな…一瞬で消されたと言うのか…?」

アヤトは体温が下がっていく感覚に陥った。


フィリシアの言ったことを、すぐに信じることが出来ない。


月族の族宝……使ったのは―――ゼオ?


月族の力は偉大だ。


それを……一瞬で?


混乱した表情はそのままで、じっとフィリシアを見つめる。


「俺は……お前達が裏切ったんだと…」


フィリシアはカタカタと震えていた。


泣きながら、震えていた。

「…っ」


アヤトは胸が張り裂けそうだった。


アヤトの表情が苦痛に歪む。


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