蒼い太陽
少しの間のあと、フィリシアが話し始める。


「…中庭にさ、魔物が現れたときあるでしょう?


私…疑っちゃったんだ。太陽族や星族を。」


悲しそうな笑顔を見せて話すフィリシアを、ダリアはただ黙って見つめていた。

「ごめんね…闇族の気配がした気がしたんだ。


ほんの一瞬だったけど…闇族に手を貸している人がもしかしたらこの城にいるんじゃないかって…」


はらっと、フィリシアの瞳から涙が零れ落ちた。


フィリシアは両手で顔を覆う。


「それで…アヤトと言い合いになってしまったのね…」


ダリアがそう優しく言った。


「ねぇフィリシア?私は信じるよ!フィリシアのこと!」


きっぱりとダリアが言った。


< 194 / 352 >

この作品をシェア

pagetop