蒼い太陽
「ありがとう…ダリア、大好きだよ。」


フィリシアはもう泣いていなかった。


ダリアが信じてくれた、その事が何よりも嬉しい。


冷たく凍りそうだった心が、一瞬で温まった気がした。


「ふふふ、照れちゃう。」


ほんのりと顔を赤くしてダリアが言った。


「ダリア、私闇族の気配を追ってみる。


もしこの城内に闇族が潜んでいたら、いつ攻撃してくるかわからない。


皆を守らなくちゃ。」


「追う…というと?」


ダリアが首をかしげる。


「闇族が姿を消してその場にいたのだとしたら、その時のことを空間が記憶しているかもしれない。


空間に意識を飛ばして闇族がどこから来たのか、どこに行ったのか見てみようと思う。」


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