蒼い太陽
フィリシアはダリアに助けてもらいながら、ふらつく足を何とか立たせベッドを目指した。


ベッドまで来るとフィリシアはどさっと倒れ込む。


相変わらず顔色は悪く、白い肌は一層白く見えた。


呼吸も浅い。


「回復魔法じゃ病気は治せない…どうしよう、フィリシア、母様を呼んでくる…」


そう言って立ち上がろうとしたダリアの腕を、フィリシアはパシッと掴んで阻止した。


「お願い、ダリア。誰にも言わないで…」


フィリシアは目を閉じたまま、ダリアに訴えた。


苦しそうに顔を歪めている。


「どうしてっ」


ダリアは狼狽していた。


「お願い…少し休んだら大丈夫だから。」


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