蒼い太陽
少しふらつくが、先程よりは大分マシになっていた。

フィリシアは部屋の中央に立ち、両手に魔力を集める。


パアッと、銀色の光が輝きその光は細長い杖へとその形を変えた。


杖には月が大きく象られており、月の中央には月水晶が輝いている。


その杖を手に取ると、フッと意識が消えてしまいそうになった。


どうにか、意識を持ちこたえる。


魔力を使うと、どうしてもふらつきが多くなってしまうようだ。


少し前まではこんなこと無かったのに………


「どうして、こんなに体調が悪いんだろう…」


そっと誰に言うでもなく呟く。


しかし今は身体を気にしていられない。


フィリシアはその杖を頭上に掲げた。


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