蒼い太陽
フィリシアはぐぐっと、両腕を必死に月へ向かって伸ばした。


以前のように月光浴をして、魔力を補充しなくては…フィリシアの身体は必死に魔力を求めているようだった。


しかし一向に月から光が降りてこない。


「…どうして━━っ!!?」


フィリシアは、はっと目を見開いた。


月が……黒く淀んでいる…?


月が…徐々にその光を消し、闇に飲まれていった。


闇は月をじわじわと飲み込んでいく。


「そんな…」


やがて、月は完全に闇に飲まれ闇と同化してしまった。


< 214 / 352 >

この作品をシェア

pagetop