蒼い太陽
第二章†動き出した運命
遠くで魔物達がうめく声がする。


今日も元気だな…と思いながらフィリシアは目を覚ました。


少し眠り過ぎたようだ。


頭が重い…。


高くそびえる岩壁に簡単に作られた洞窟から出て遥か上を見上げる。


見渡す限り木の根が張り巡らされており、この空間へは魔物はおろか、土砂さえ落ちてくることはない。


木の根のわずかな隙間から漏れてくる日の光が所々にキラキラと差し込んでくる。


そこに行くと、じんわり暖かく心地が良い。


昼寝はいつもここですることにしている。


闇族が勢力を増している今、空は黒い雲で覆われている。


だが、さすがは太陽族。


雲の隙間から太陽の光を導きだし、地上を優しく照らしている。


だが、少しずつその光りも細くなってきていた。


ここに流れる水は上から落ちてくるときに何度もろ過されたものであるため、とても清浄である。


日の光が小川に差し込むとキラキラと反射して思わず見とれてしまうほど美しい。


夜になるとそこは昼間とは全く異なる姿を見せる。


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