蒼い太陽
はっとして、フィリシアは後ろを振り向く。


「!…あなたは?」


フィリシアの振り向いた先には泣き崩れている女性がいた。


その女性は細い肩を震わせながら両手で顔を隠し、涙を流し続けている。


長い銀色のウェーブのかかった髪……


とても綺麗な髪をしている。


「何故泣いて…―――!?」


その女性に近づこうとするが、フィリシアの身体は全く動かなかった。


まるで金縛りにあったように、ビクとも動かなかった。


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