蒼い太陽
「アヤト、私は…「わかってるよ。」」


アヤトはフィリシアの言葉を遮って言った。


「え?」


どういうことかわからず、フィリシアは聞き返す。


「俺は、フィリシアが闇族だとは思ってない。」


きっぱりと、アヤトは言った。

「あんな状況だったのに?」


――――闇族の気配が充満していたはずだ。


「フィリシアが本当に闇族なら、あんなわざとらしく気配を残したりしないだろ


あの気配はわざと残したようにしか思えない。」


「…」


フィリシアはゆっくりと身体を起こした。


身体が重く思うように起き上がれなかったが、アヤトが背中を支えて手伝ってくれた。


「フィリシア…何があった?」

< 248 / 352 >

この作品をシェア

pagetop