蒼い太陽
「キュイ?」


大きな瞳をぱちくりさせ、焦るアヤトを不思議そうに見つめている。


「お前も平気なのか?」


この水、ヒトにしか反応しないのだろうか…


ふと、そこでアヤトは初めてキュイキュイが何者なのかを考えた。


今まで、当たり前のようにフィリシアと一緒にいて、フィリシアに懐いて、行動を共にしている。


その光景が当たり前過ぎて、考えることもしなかった。


キュイキュイは…魔物だろうか?


一体何者なのだろうか?


レガートも何も干渉することなく、キュイキュイがフィリシアといることに何の疑問も持っていない。


城のみんなに見られたらたちまち大騒ぎになるだろう。


キュイキュイはそれをわかって、自分達の前にしか姿を見せないのだろうか…。




「アヤト?どうしたの?そんな難しい顔して。」



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