蒼い太陽
「あの子の周りには闇の気配が充満していたはずよ!!」


ついにミシャは叫んだ。


アヤトの服をぎゅっと握りしめ、アヤトに訴える。


「…ミシャ…?お前もあの場にいたのか?」


アヤトは中庭での出来事を冷静に思い返していた。


ミシャの顔がわずかに強張る。

「アヤトは…フィリシアが好きなの?」


ミシャはアヤトの質問には答えず、俯いてそい呟くように言った。


「…今はそんなこと言ってるんじゃない。ミシャ、どうしたんだよ急に――――――っ!?」

アヤトの言葉はミシャの唇によって呑まれた。


「―――っ!」


あまりに突然の出来事であったため、アヤトは思わずミシャを突き飛ばす。


ミシャは俯いていた。


「どうしてよ…」


ミシャの声は小さく震えている。


「ミシャ?」


ますます、嫌な予感は増幅する。


大きく大きく、アヤトを支配する。


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