蒼い太陽
全身を巡る電流に身体が痺れる。


声を出すこともままならぬ程の苦痛がアヤトを襲う。


ガクッと床に膝をついたアヤトをミシャは一瞬だけ悲しそうに見つめた後、苦しむアヤトに近づきアヤトの両肩をとんっと押した。


アヤトの自由の効かなくなった身体はミシャに押されるまま、床に仰向けに倒れる形となる。

苦しむアヤトを見たミシャはますます悲しそうな顔をした。


やがて、アヤトから目を背けるように瞳を閉じるてパンっと両手を叩く。


その瞬間、アヤトの全身を巡る電流は消え去った。


「――――かはっ」


苦痛から解放されたアヤトは肩で大きく喘ぐように呼吸をする。


――訳がわからない。どうしてミシャはこんなことを…？


「…アヤト。」


ミシャはまだ呼吸を整えているアヤトに馬乗りになり、アヤトを上から見下ろす。


「ごめんね、こんなことして…」


ミシャは辛そうにに顔を歪め、涙を流していた。


ミシャの流した涙が、アヤトの頬にぽたりと落ちる。


「ねぇお願い、アヤト。私だけを見てよ。他のヒトなんて好きにならないで。

あんな…月族なんて好きにならないで――」


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