蒼い太陽
アヤトに見えるように、ピアスを手のひらに乗せる。
これも意味なくなっちゃったか、と、ぐっと手を握りピアスをパリンッと割る。
ミシャの足元には、粉々になったピアスがキラキラと舞った。
「私はミシャ・クエント・デリス。正真正銘の、闇族よ。」
くすりと笑ってアヤトを見る。
「どういう事だ?」
「今に始まったことじゃないわ。私が太陽族に拾われた時から、全ては始まっていたのよ。」
「今までずっと、みんなを騙していたんだな。」
キツく睨みそう言うアヤトを見て、ミシャは何かを言おうとしたが、悲しそうにうつむいた。
「…そうよね、そういうことよね。」
ミシャは悲しそうな顔をふっと緩め、自嘲気味に薄く笑う。
「フィリシア…ね。」
「?」
「もしもフィリシアを殺したら…アヤトは私を恨む?」
「…!」
ミシャの深紅の瞳がキラリと光る。
アヤトの反応を見たミシャは、どこか悲しそうに、面白そうにくすりと笑うと、アヤトに背を向け走り出した。
「ごめんね、アヤト…」
誰にも聞こえない声で、そう言い残しながら…
「ミシャ!待て!」
すぐにアヤトはミシャを追いかけた。
ミシャがどこへ向かうのか、何をする気なのか、分かっていても信じたくない、そんな思いを胸に、アヤトは走った。
――――――………
これも意味なくなっちゃったか、と、ぐっと手を握りピアスをパリンッと割る。
ミシャの足元には、粉々になったピアスがキラキラと舞った。
「私はミシャ・クエント・デリス。正真正銘の、闇族よ。」
くすりと笑ってアヤトを見る。
「どういう事だ?」
「今に始まったことじゃないわ。私が太陽族に拾われた時から、全ては始まっていたのよ。」
「今までずっと、みんなを騙していたんだな。」
キツく睨みそう言うアヤトを見て、ミシャは何かを言おうとしたが、悲しそうにうつむいた。
「…そうよね、そういうことよね。」
ミシャは悲しそうな顔をふっと緩め、自嘲気味に薄く笑う。
「フィリシア…ね。」
「?」
「もしもフィリシアを殺したら…アヤトは私を恨む?」
「…!」
ミシャの深紅の瞳がキラリと光る。
アヤトの反応を見たミシャは、どこか悲しそうに、面白そうにくすりと笑うと、アヤトに背を向け走り出した。
「ごめんね、アヤト…」
誰にも聞こえない声で、そう言い残しながら…
「ミシャ!待て!」
すぐにアヤトはミシャを追いかけた。
ミシャがどこへ向かうのか、何をする気なのか、分かっていても信じたくない、そんな思いを胸に、アヤトは走った。
――――――………