蒼い太陽
「…っいいっ…の!!」
苦しそうに叫ぶと、ミシャは震える手でフィリシアの持つ剣に手を伸ばした。
すると、フィリシアの剣はミシャに応えるようにサラサラとほどけて蒼銀のオーラへと姿を変えた。
同時に、ミシャから溢れ出した血もユラユラと中に舞い上がると、それらは空中で絡み合い始めた。
二つが混じり合った所が、漆黒の風となっていく…。
「ミシャ、何してるの?早く血を止めなきゃ…」
フィリシアはミシャの胸に手を置き止血しようとするが、血は止まることなく溢れ続けている。
「ダリア、お願い…」
段々と意識が薄れていってるのであろう、苦しそうに浅い呼吸を繰り返すミシャを見て泣き出しそうになりながら、フィリシアは青ざめているダリアに懇願した。
フィリシアに言われてやっと、身体を動かすことを思い出したかのように、ダリアはソロソロとミシャに近づき、回復しようとしたが、ミシャがそれを拒んだ。
「ダリア!やめて!」
ミシャが全身の力を振り絞ったかのようにダリアを怒鳴りつけたため、ダリアがビクリと身体を震わす。
「どうしてよ、ミシャ…」
ダリアが今にも消えてしまいそうなほど小さい声でミシャに訴えた。
「…ッ」
ミシャは何も答えず、右腕を宙に掲げて弧を描くようにして腕を動かした。
その動きに合わせてミシャの血とフィリシアの剣から出来た漆黒の風がユラリユラリと揺れている。
「な…に?」
ミシャが一体何をしようとしているのかが分からず、フィリシアは思わずレガートに視線を送るが、レガートはフィリシアを訳ありげに見つめ返しただけで何も言わなかった。
ミシャは何かを言おうとしていりようだった。
いや、何かを叫ぼうとしているのかも知れない。
口を開こうとするが、ミシャの口からはゼイゼイとした、苦しそうな息づかいが聞こえるだけだ。
それでも、一際大きく口を開け、息を大きく吸った後、ミシャがやっとの思いで叫んだ。
苦しそうに叫ぶと、ミシャは震える手でフィリシアの持つ剣に手を伸ばした。
すると、フィリシアの剣はミシャに応えるようにサラサラとほどけて蒼銀のオーラへと姿を変えた。
同時に、ミシャから溢れ出した血もユラユラと中に舞い上がると、それらは空中で絡み合い始めた。
二つが混じり合った所が、漆黒の風となっていく…。
「ミシャ、何してるの?早く血を止めなきゃ…」
フィリシアはミシャの胸に手を置き止血しようとするが、血は止まることなく溢れ続けている。
「ダリア、お願い…」
段々と意識が薄れていってるのであろう、苦しそうに浅い呼吸を繰り返すミシャを見て泣き出しそうになりながら、フィリシアは青ざめているダリアに懇願した。
フィリシアに言われてやっと、身体を動かすことを思い出したかのように、ダリアはソロソロとミシャに近づき、回復しようとしたが、ミシャがそれを拒んだ。
「ダリア!やめて!」
ミシャが全身の力を振り絞ったかのようにダリアを怒鳴りつけたため、ダリアがビクリと身体を震わす。
「どうしてよ、ミシャ…」
ダリアが今にも消えてしまいそうなほど小さい声でミシャに訴えた。
「…ッ」
ミシャは何も答えず、右腕を宙に掲げて弧を描くようにして腕を動かした。
その動きに合わせてミシャの血とフィリシアの剣から出来た漆黒の風がユラリユラリと揺れている。
「な…に?」
ミシャが一体何をしようとしているのかが分からず、フィリシアは思わずレガートに視線を送るが、レガートはフィリシアを訳ありげに見つめ返しただけで何も言わなかった。
ミシャは何かを言おうとしていりようだった。
いや、何かを叫ぼうとしているのかも知れない。
口を開こうとするが、ミシャの口からはゼイゼイとした、苦しそうな息づかいが聞こえるだけだ。
それでも、一際大きく口を開け、息を大きく吸った後、ミシャがやっとの思いで叫んだ。