蒼い太陽
「し…めい…果たせなかった…だから、ゼオ…様は、私を消滅さ…せる。

そういう…仕組み。

どうせ…消えるなら、皆の…役にた…ちたかった…」


ミシャの瞳からは涙が溢れ、頬を濡らした。


「いや、嫌よミシャ、嘘…消えないで!」


ダリアがミシャに泣きついた。

どうして、あの時ミシャをあんなにも恐れたのだろう。


ミシャは、ミシャなのに……


知っていたはずなのに…


ミシャが本当に優しいこと。


温かいことを。


ダリアの涙は静かに流れ続けた。





ミシャの身体の光は段々と強くなっている。


同時に、上空へ舞い上がる粒子もキラキラと輝きを増している。


すでに中庭の上空は金色の光で満たされており、まるで別世界のようだった。


「ミシャ…」


アヤトがミシャの手を握ると、ミシャは幸せそうに微笑んだ。

「幸せだった…アヤトが…いてくれた…から。

使命…棄ててでも…アヤトといたかった…、今度…は、同じ…ヒト…として、会いたい…な。」





その言葉を最後に、ミシャの身体は眩い程に光に包まれ、ぱあっと辺りを照らしたかと思うと完全に光の粒子となり……





消滅した―――――…。




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