蒼い太陽
「ミシャはただ、アヤトと一緒にいたかっただけだよ…？

なのに、どうして……なんでっ！一緒にいたかっただけなのに…死ななくちゃいけないの？」

喉が焼けるように痛み、もう上手く話すことも出来なかった。

こんな事、アヤトに言ったってどうにもならないとは解っている。


しかし、溢れる感情を抑えることが出来なかった。


アヤトの腕に力が入り、震えるフィリシアをきつく抱きしめている。


それだけで、フィリシアの心に暖かいものが流れる。


アヤトの温もりに感謝するほど安心していた。


眠っていなかったフィリシアは一気に疲れが襲ってくるのを感じていた。


「俺…気づいてやれなかった。
あいつがずっと好いていてくれたことも、そのせいで背負っていた使命とも闘わなくちゃならなかったことも。

ずっと、一緒だったのに、小さい頃からあいつは太陽族として一緒に育ってきたのに。


あいつが辛い時、突き放すことしか出来なかったんだ…」


アヤトに後悔の念が押し寄せる。


泉の間の前で、ミシャは自分に感情を思い切りぶつけてきてくれたのに……


アヤトはミシャが闇族だったということで裏切りとしか思えなかった。


まさか、そんな辛い思いをしていたとは、考えもしなかったのだ。


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