蒼い太陽
「大丈夫だよ。リリ。…アヤト、ユウ、フィリシア。」


レガートはにっこりとリリの手を握り柔らかい声で三人に話しかけた。


「血を流すだけが、戦いではない。族長とは名ばかり…何も出来ぬ私を許してくれ。」


軽く目を伏せ、レガートはそう言った。


「レガート様は太陽族にとって、なくてはならないお方。どうか、此処で見守っていて下さい。」


ユウがそう言った。アヤトもフィリシアも、にこりとそれに同調した。


「いってきます。ありがとう、父様。母様も、必ず帰ってくるわ。心配しないで。」


ダリアは、両親にそう告げるとふわりと頭を軽く下げた。


「…いってきます。」


最後に、フィリシアがそう言って四人は扉に向かって静かに、歩きはじめた――――――…。







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