蒼い太陽
アヤトはため息をついた。

「魔物じゃなさそうだ。けど、俺もユウもずたずたにやられたよ。


あいつも今頃部屋でうなってるんじゃないか?」


「闇族だった?」


アヤトは首を横にふった。

「わからない。闇族の気配はしなかったけど、星族ではないし…ましてや月族でもないし…何か、異様な気配だった。」


このときアヤトは初めてフィリシアを見た時のことを思い出していた。


フィリシアと名乗った少女の長い見事な蒼銀の髪に目を奪われたことは黙っておくことにした。
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