蒼い太陽
「優しい一族だ。自然を愛し、争いを好まない。リリ達を少し見習うべきだな。」


そう話すレガートはとても優しい目をしていた。


「…アレの様子はどうだ?」

突然、レガートが切り出した。


急に話題が変わったので一瞬何のことを言っているのか理解出来なかったが、泉の間のことを指していることがわかった。


「…相変わらず水に沈んだままだよ。何の変化もない。」


アヤトはつぶやくように言った。


「あの水盆の水には強力な術が施されているからな。

水に手を入れるわけにはいかないだろう。


先代が何百年もかけて封印してきたものだ。


認められた者以外が触れるとたちまち命を吸いとられてしまう。」
< 43 / 352 >

この作品をシェア

pagetop