蒼い太陽
ゼオの持つ雰囲気は周りの者全てを威圧するようであった。


これが…闇族を統べる者なのか…。


そう考えていると、アヤトはフッとゼオと目が合った。


その瞬間、全身にぞわっとした嫌な感覚が走った。


剣を構える自分の手が冷たく震えているのがわかる。

ゼオはアヤトから水晶球へと視線を移した。


「へぇ…本当だ。何の気配もしない。


こいつが一体何者なのか、俺も興味あるよ。


…試してみようか?」


口端を少し吊り上げ、楽しそうに水晶球に手をかざした。


アヤトはやめろ!!と叫びたかったが、ゼオの放つ漆黒のオーラに飲まれ、声が出せなかった。


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