蒼い太陽
「はい、それじゃ治すわよ。目を閉じてね…きっと眩しいから。


傷は頬だけかな?」


そう言うと、少女はフィリシアの顔を両手で挟み込み、上を向かせた。


目を閉じているせいで視界はゼロだが、その分少女の手の温もりがはっきりと感じられた。


左頬から温もりが消えた。

きっと右手をかざしているのだろう。


ぱあっと目を閉じていても眩しく感じられる程の光が見え、傷のあった頬に暖かい気が流れてくるのがわかった。


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