蒼い太陽
「それで…あの、妙なことが…」


物思いにふけっていたアヤトは、はっと我に返った。


「妙?」


「はい、あの…森の中で不思議な生き物に遭遇したのです。人の頭くらいの丸い生き物でして、大きな金色の目が一つに長い尾が確か…五本で……ふわふわとした生き物です。


ただの魔物かとも思ったのですが、人を見ても攻撃などは全くせず、むしろ私たちに近づいてきました。


人に慣れているのです。もしかしたらまだ森に人がいるのではないかと思い、私達はその生き物の後を追ったのですが…」



話をまとめるとこうだった。


その生き物に遭遇した後、後を追っていくと、木々の根元のわずかな隙間の中に入っていったという。


地面に潜るとは思いもよらず、どうしようもなく諦めかけたとき、その魔術師のいた辺りの木の根が崩れ落ちた。




崩れた下の地面ははあまりにも遠く、このまま落ちたら命の保障は無いと思った。


しかし偶然にも落ちたところは深い池になっていたため、なんとか命は助かった。




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