蒼い太陽
池からあがるとそこには見たこともない空間が広がっていた。


地の底の世界とも思えるような清浄なところでとても静かだった。


地上では魔物達の声が響いて邪悪な気配が漂っているが、そこはまるで別世界……例の生き物は少し離れた所にいた。


その生き物はぴょんぴょんと跳ねながら魔術師から離れていった。


魔術師が追ってみると、人が一人…いたのだという。

生き物はその人の肩に乗った。


人は魔物を従えていたのだ。


魔物を従えるなど、普通の人に出来ることでは無い。

いや、このようなところにいるだけで、普通の人では無いと思った。


人型の魔物など聞いたこともないが、もしかすると地上の魔物達を従えているのもこの人物なのではないかと考えた。


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