コンビニ
月曜日。会社に向かう足取りは重い。行く途中でコンビニに目をやった。君はそこにいなかった。足取りは更に重くなった。
会社に着くなり、片平がいつものように話しかけてきた。
「よう。元気か?」
「片平さん、今日は何かあったんですか?」
「お前、危機感感じねーのか?ほれ、柿崎ですら結婚したんだぜ」
「…でも、柿崎さんは3年先輩ですから、別に先に結婚したって普通じゃ…」
「馬鹿野郎。お前このままいったら危ないぞ。恋愛下手なお前は、身近な人としか付き合えないだろ?社内にはもう独身女性が減ってきてるぜ。絶滅危惧種だぜ。早いうちに獲っちまえよ」
「…あの、別に社内じゃなくたって…片平さんこそ…」
「うるせ、俺はいいんだよ。もういるから」
「えっ?でもこの前は相手がいないって…」
「お前が疎すぎるんだよ。俺は何せ柿崎よりは恋愛の達人だぜ。何かあったら聞けよ、この俺に」
口笛を吹きながら去っていく片平の背中を見送りながら、俺は大事な話は絶対に片平にだけはしない事に決めた。
会社に着くなり、片平がいつものように話しかけてきた。
「よう。元気か?」
「片平さん、今日は何かあったんですか?」
「お前、危機感感じねーのか?ほれ、柿崎ですら結婚したんだぜ」
「…でも、柿崎さんは3年先輩ですから、別に先に結婚したって普通じゃ…」
「馬鹿野郎。お前このままいったら危ないぞ。恋愛下手なお前は、身近な人としか付き合えないだろ?社内にはもう独身女性が減ってきてるぜ。絶滅危惧種だぜ。早いうちに獲っちまえよ」
「…あの、別に社内じゃなくたって…片平さんこそ…」
「うるせ、俺はいいんだよ。もういるから」
「えっ?でもこの前は相手がいないって…」
「お前が疎すぎるんだよ。俺は何せ柿崎よりは恋愛の達人だぜ。何かあったら聞けよ、この俺に」
口笛を吹きながら去っていく片平の背中を見送りながら、俺は大事な話は絶対に片平にだけはしない事に決めた。