最強ミックスフルーツ

「何してんのよ。」
理輝が歩いてきて私の教科書を見た。


「おまえ、教科書もってんじゃねーか。」


「あ、それが・・・」
私は慌てた。


「俺がさ、このまえの古典の時
借りたままですっかり忘れてて
これ、リンゴちゃんのだったのさ。
マジごめんね～」

気転を聞かせて
まーくんがそう言って謝った。



「いいよ、気にしないで。
隣の席の優しい人が見せてくれたから。」



「うっせー」
理輝は、ムッとした顔をしたけど


「英語貸してあげたでしょ？
これからも助け合おうね。」


まーくんとつよピーが一瞬驚いた顔をして
爆笑した。


「何笑ってんのよ、おまえら。」


怪訝顔で理輝が言った。



「困った時は助け合う
これ人としての常識でしょ？」



「おまえって変な奴だ。」

二人の笑い声がまた大きくなった。

「笑うんじゃねーよ！！」

理輝が怒鳴ったけど止まらない。