最強ミックスフルーツ
ふいに後ろから抱き締められた。


「おまえは俺のそばにいてくれるか?」


理輝の言葉に心臓が
ドキンと鳴った。



「いるよ。
だから迎えに来たんじゃない。
理輝がうち
を呼んだから
勇気を振り絞って…ここにいる。」


理輝の腕が私をきつく
抱きしめた。


「おまえは俺のそばから
離れないか?」

消えそうな声


「うん、離れない。」


「俺を置いていかないか?」


「置いてかないよ。」


理輝の絞り出すような嗚咽が聞こえる。
私はそれをあえて聞き逃すように

「ひとりじゃないよ。
うちがいるよ。」

そう言って理輝の組まれた手を
握りしめた。



「ね、田舎の星まではいかないけど
星がきれいだね。
落ちてきそうだよ。」

暗闇に理輝の泣き声が響き渡る。
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