最強ミックスフルーツ
木に登るのは簡単だった。


理輝の家に向かって
伸びる枝は少し物足りないけど


「折れませんように…」


そう祈った。



理輝に電話をかけた。



「どうした?」



「今から行くから。」


「行くって、どこから?」


「理輝の部屋から木が見えるでしょ?」


「木?」


「待っててね。」



電話を切って枝に移り・・・・
門の上になんとかたどり着いた。



「けっこうあるわ。」


門から下の距離を見てさすがにビビる。



「林檎!?」
窓から理輝が飛び出してきた。
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