最強ミックスフルーツ
いつもの秘密の場所にバイクを止めた。


「かあさんに会わせる。」



そう言うと私の手をつかんで
霊園の中を歩いた。


「おまえ、あしたからちょっと
危険かもな~」


「危険だよ、今だっていろいろ
やられてて女の友達も
いまだにできないんだもん。」


「俺が守ってやる。」



理輝が言った。


「え?何?もう一回言って~~」
嬉しくてしがみついた。


「やだね~~~~」


理輝の力がこもった。



「林檎・・・・キスしよう。」


「だめだよ、こんなたくさんの人たちの前で…」
私は恥ずかしくて焦る。



「俺がしたいって言ってんだから
キスしよう。」

夢みたい・・・・・


理輝の唇が触れた。


「大好き…理輝……」


私は、思わず素直な言葉が口から
出てしまった。


理輝は嬉しそうな顔をして
私を抱きしめる。
< 190 / 430 >

この作品をシェア

pagetop