最強ミックスフルーツ
「かあさん~林檎だよ。」


「え?」


驚いてお墓を見る。



三田村家
大きなお墓が立っていた。


「お花も持ってこないで……
林田 林檎 です。
よろしくお願いします。」


ひざまついて手を合わせた。


「おかあさんのお墓の前で
キスなんかして…不謹慎だよ~」

理輝を睨んだ。


「いいじゃん、かあさんきっと
笑ってるよ。」


「うちのおかあさんだったら
来地がそんなことしたら泣いちゃうわ。
おかあさんにとって
息子は特別なんだから~」


「幸せなんだって安心するさ。」
理輝は笑顔でお墓に手を合わせる。


「幸せ?」


「え?そんなこと言ったけな~」
理輝がふざけて笑う。


「理輝がしゃべる時は聞き逃さないように
しなくちゃ、もう言ってくれないから。」
私はほっぺを膨らました。


理輝は爆笑して
私の肩を引き寄せる。


幸せだよ…理輝………
夢なら覚めないで……


そう心の中でつぶやく私…
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