最強ミックスフルーツ
「大丈夫か?」

保健室を出て理輝が
私を覗き込んだ。

私は腫れた目を見られたくなくて
顔を横に向けた。


理輝はだまって
私の手をひいて廊下を歩く。

情けない
私は理輝に見せたくないけど
今はかなり
立ち直れない・・・・


バイクを隠してある空き地について
ヘルメットをかぶせてくれた。


いつものように
おでこをカツンと合わせて
私を抱き上げて座らせた。



理輝の背中にしがみつく
涙があふれて
理輝のワイシャツを濡らした。


エンジンの爆音が
私の泣き声を消してくれるだろう・・・・


風が私を癒してくれるだろう・・・・
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