最強ミックスフルーツ
むっちゃんがこっちを指さして
徹になんか言ってる。


きっと

彼氏だったりして~


なんて言ったのかな。


徹と目が合った。


私は思い切って手を振った。
徹は私に向かって走ってきた。


「林檎、むつみに呼び出されたのか?」


「うん、早速メールもらって。」


後ろの理輝が気になった。


「俺のサッカーっておまえが原点だったよな。
おまえとやったリフティング対決や
徒競争やさ、中学の時サッカーなんて
する環境じゃなかったから
秘密基地の大木にぶつける対決も
楽しかったよ。
今おかげさまで、ルールだけ覚えて
走り回っている。
来月から代表合宿にも合流するんだ。」



「代表って?」


「日本代表だよ。」


「え~~~!!!!スゴイじゃん~」


「今日はおまえに見てもらえて
最高にうれしいよ。
もう会えないってあきらめていたから。
林檎の新しい学校だけど
林檎のためにゴールを入れるから。」


そう言うと
振りかえって走って行った。
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