最強ミックスフルーツ
「かあさんのこと俺はあまり
記憶がないんだ。
でも親父がとっていたビデオの中の
かあさんが全てだった。
忙しい人で、女優というよりも
レポーターで人気だったって。」



「理輝はおとうさんに似てるよね。」



「あまりうれしくない。」



「どうして?素敵なのに。」



「親父に似てる自分が嫌なんだ。」



「うちはおかあさんにそっくりよ。」



「親父に似ていなかったら
もっと違う生き方ができた。」



「違う生き方って?」



「親父の身代わりにならなくてすんだ。」



「身代わり?」




「いつも親父の代わりだった・・・
だから春妃は俺を愛したんだ。」



理輝は、父親の部屋をノックした。
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